肥料は何でできているのか

有機野菜は大腸菌が付いていて危険だという報道を見た。

洗ってからでも、生で食べるのは食中毒の危険があると報じていた。

 

食品加工の現場では、食材の多くは殺菌されてから、加工されている。

そのため、調理過程や流通過程での感染が疑われるケースが多い。

報道によると、牛糞堆肥から大腸菌が検出された為、有機野菜の危険性を取り上げたのだろう。

 

今回のケースでも、有機野菜もしっかり殺菌してから調理されていたようだ。

それなのに、なぜ大腸菌が残っていたのか?

 

これには、牛糞堆肥の元になってる物は何かを考えてみると、

家畜として飼われている牛は病気になると困るので、抗生物質入りの餌を与えられている。

その牛の体内で、菌は次第に耐性を持つようになり、その一部が牛糞として体外に排出されて、野菜作りに使われる。

耐性のある菌が付着した野菜が出荷され、加工場で殺菌されても、耐性があり死滅しなかったのではないだろうか。

 

報道は有機野菜の危険性という問題にしているが、その大元になっているのは有機肥料は何からできているのかを考えるべきだと思う。

抗生物質を含む配合飼料を食べて育てられている牛の牛糞は有機肥料と呼ばれるが、有機野菜を求める消費者のイメージしている有機肥料とは違うと思う。

消費者のイメージと掛け離れて、期待を裏切る有機農業では必ず衰退する。

 

肥料を選ぶ時には化学肥料か有機肥料かだけでなく、何からできているのか考えて選ぶ時代が来るはず。